南極ゲーム観測所

南極基地に引きこもるシロクマの運営するブログ。インディーゲームのレビューを中心にエンタメ&サブカル 。純粋に体験してみて面白かったものや注目のコンテンツを紹介&共有します。ブックマークすると買うゲームが増えます(重要)

【PS4感想】シャドウオブトゥームレイダー ファーストインプレッション

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6時間くらい触った感想です。

探索アクション好きなので、既にフリプの元は取ってると思う

 

 

 

アクション要素

オープンワールドとリニアの中間くらいの自由度

アクティビティやアクションの成長要素が充実していて、自由が高い

アクション面はスキルツリーがデカく、戸惑うくらい

アクションはステルスとTPSどちらでもしっかり遊べるバランス

アンチャーテッドのなんちゃってステルスみたいなバランスではなく、ステルスでしっかり封殺できるし、ある程度銃でゴリ押しも可能

メイン武器は弓。サブ要素的だが爆発物や火炎瓶などのクラフトも可能。各要素を拾っていくとラストオブアスに近いですが、総合的なアクションの手触りはホライゾンに近い印象

そこまでリソース管理に頭を使う必要はないけど、かといって探索は疎かにできないいい印象のバランスです

 

フィールド

マップやフィールドの規模感はオープンというには狭いが、アクションゲームとしては充分に広いくらい。

拠点からアクティビティをこなして探索範囲を広げつつ、合間にメインを進めるという想定のバランスの模様

ストーリーでガンガン流れ、舞台も変わるアンチャーテッドとは対照的で、1拠点にどっしりと構えて進行するスタイルです。アクティビティを味わっていくとボリュームとしてはかなり遊べそうです

ただいかんせんオープンワールドとしては規模が小さいため、いかにもオープンワールド的なサブクエが発生するとかなりミニチュア化された世界に見えてリアリティの薄さを感じる

町の裏手なのにえらい距離感ある話ぶりだったり、どう考えても大騒ぎになるくらいの距離でドンパチやってるはずのに話題になってないとか

あとマップの縮尺の嘘っぽさがちょこちょこあります

マップもフィールドに忠実でなかったり、地図としてリアリティのない作りなのがもったいない。個人的にはオープンワールドゲーはマップを眺める時間がとても好きなので残念

例、途中で洪水になるシーンがあるがマップでは最初から水に沈んだ状態の海みたいな表現になってる、隠しエリアの通路などが表示されない、など

 

ビジュアル

細部の表現やテクスチャなんかはそこまで美麗、という訳ではないものの、絶景ポイントのデザイン設計がよくスクショ撮りたくなるシーンは多いです

町の構造は胡散臭い作りなので急に嘘臭さが増しますが、駆け抜ける分には気にならない

 

ララのビジュアルもかなりいいですね。細かい所を気にしなければビジュアルはよい感じです。

 

破天荒主人公ララクロフト

シリーズを始めて遊ぶのでリブート前の過去作を知りませんが、

結構むちゃくちゃする主人公。

アンチャーテッドのネイサンも大概ムチャクチャだったけど、求められてする無茶が多かった印象なのに対して、ララは暴走特急的なヤバさがあります。もちろんネイサンがララに影響受けてるんでしょうが。

 

ララはかなり美人に作られてるので画面に映えますね。性格は超アグレッシブ。

 

さいごに

思ったよりゴリゴリに戦闘するんだっていうのが驚き

もっと地道に探索やアスレチックメインなのかと思ってました

敵対組織はガチガチのカルト組織だし宝探しのライバル争いとかじゃなくてやってる事は完全に戦争

難易度はノーマルでやってるのでそれなりにサクサク進められてアクション面のストレスはないです

戦闘も探索アクションも派手で楽しいです

 

ララが本当に美形で目の保養になるのも思わぬ楽しさ

あと相方ジョナが聖人過ぎて何か弱みでも握られてるのかと勘ぐりたくなるレベル

過去作やれば分かるんでしょうか

コンビ結成の馴れ初めがあるなら過去作もさらっていきたいですね

収集物とか凄いですが基本的にメインストーリーを一気にやりたいタイプなのでサブ要素は多分真剣にはやらないと思います。

とりあえず今のところ楽しめそうです

 

 

 

【Switch】バディミッションBOND-ボンド- 体験版 感想

体験版が配信されていたのでプレイ可能区間までクリアしました。

0&1章までプレイでき、各章1〜1.5時間くらいのボリューム感。

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村田雄介ワールドを堪能するコミックADV

体験版がなければプレイしていなかったくらい正直、あまり注目していなかったのでゲーム内容を知らなかったのですが、

ジャンルとしては操作性の違う小さなミニゲームを交互にこなすタイプのADVになる模様。ダンガンロンパシリーズがイメージに近い。

各ゲーム性はそうでもないけど、ノベルゲームの延長線と考えると超リッチ演出。特筆スべきはもちろんビジュアル面です。

 

具体的には、

シナリオを読むノベルパート、

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マップ探索式の捜査パート、

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3Dフィールドによる潜入パート、

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のセットで各章が構成されている。

 

”こなす”印象の強いミニゲーム集なゲーム性

全編丁寧に作られているものの、さっき挙げたダンガンロンパに欠点も似ている。

それぞれのパート自体はストーリーを進めるために“こなす”と言った印象が強い。新鮮味を感じる1周目は楽しいですが、何度も繰り返し遊びたくなるタイプのゲーム性ではないです。

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時折挟まるQTE演出の中途半端さも作業感を強めている印象。

自分はQTE自体は嫌いなタイプじゃないが、バディミッションのQTEは「カッコいい演出を見せたい」とか、「緊張感を演出したい」という気持ちが伝わってこないので、どうして入れたのか感じ取れなかったです。

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追いかけるのに連打!

メインシナリオを進めると解放されるサイドシナリオ・バディでのエピソードはかなり充実しているようで、やり込み要素やボリュームには期待できそう。

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ゼロ年代ジャンプ的シナリオ

シナリオ面に関しては良くも悪くも“ジャンプっぽい”

といってもチェンソーマンや呪術迴戦のようなイマドキのジャンプじゃなくて、やや古典・王道感のあるストーリー。ゼロ年代ジャンプって感じ。

正義感が強すぎて暴走しがちな警察組織で浮いている主人公。そして世間を騒がせる怪盗の相棒という、むしろ今では珍しいくらいベタな設定

体験版の終盤でストーリーが動き始め、それなりに盛り上がっていきそうだったが、スロースターターすぎる嫌いはあります。

低年齢層向けに丁寧にやってるのかなぁと想像するのですが、それにしたってエンジンがかかる速度が遅い気がする。

主人公にあまり魅力を感じないので好みじゃないだけかもしれないですが、全体的にどこ狙いが浮ついてる印象が強い。これはパッケージを見たときから思ってましたが、プレイしても同様の印象でした。

逆に女子ウケに振り切れた媚びとケレン味の強いキャラだったらもっと楽しめたのにという気がしないでもないです。

選択式のADVで主人公が真面目くんなことによる大きなデメリットが、外れを選んだ時の味気なさなので、作業感を増す要因になってしまっているのが残念。主人公にユーモアがあればわざと不正解にする楽しみがあるが、あまり期待できない模様。

あと、ノベルパート部分のみフルボイスなんですが、セリフもシナリオもよくも悪くも漫画のキャラクターの作りをしていて、口で全て説明してしまう。このためテンポが遅くフルボイスとの相性が悪いです。よくない意味でマンガ的。

 

物量の凄まじいビジュアル面

全体的に作り込み自体はとても丁寧です。

とりわけ美術面はよく出来ます。

ノベルパートは村田雄介ファンには堪らない物量。よく動き、枚数もとてつもなく多い。こんなに惜しげも無く現役漫画家の一枚絵を使いまくるビジュアルノベルはまず他にない。

ノベルっていうか、色と声が付いたコミックを読んでるような感覚。

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個人的に意外だったのは潜入パートが3Dモデリングだったことで、ちょっとびっくりした(何にも調べてなかったので)。

この3Dモデルの動きや表情が、しっかり村田キャラになっていて違和感なく動いてる。落とし込み方のクオリティは高い。

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まとめ

全体的な作り込みやボリュームには期待して良さそうな内容。

個人的には主人公が好みでないのでnot for me感が拭えないが、作りは丁寧で好感が持てます。お話やキャラが気になったらプレイしてみる価値はあります。

ビジュアル面におけるボリュームやキャラモデルの落とし込みのうまさなど、とにもかくにも村田雄介キャラが好きなら深く楽しめそうな内容だと思います。

 

最後に元も子もないこと言ったら怒られるかもしれないけど、個人的にはぶっちゃけこれなら漫画でいいじゃんと思ってしまいました(言っちゃった)。そうならないように作っていたんだとは思いますが、やはりマンガでこそ映えるキャラクターデザインなのだと感じてしまった。

だって一枚絵が良すぎるもん。これで読ませてくれよ。

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「タケシとヒロシ」は短編映像作品のような手ざわり。チキンレース型タワーディフェンス ~ややネタバレあり【レビュー&感想】

病弱な弟を喜ばせるために兄がゲームになるゲーム。

映像がおしゃれで気になってたんですよね。

 

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ボリューム

クリア時間は約2時間。

最終ステージで躓いたので、スムーズだともう少し短いかも。

価格にして900円なのでまあこんなもんだろう、というかボリューム面には特に不満はないです。コスパを気にする人は買っちゃダメ。

 

概要・ジャンル

病弱なヒロシを喜ばせるために兄のタケシは趣味のゲームづくりをしています。

でもプログラミング能力が未熟でまだ動くゲームを作り出せない状況。

苦肉の策として、裏からこっそり人力でエネミーを配置することで弟を楽しませようというのがゲームルール。

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サイドビュー型のRPGオマージュみたいな体裁で進行していきますが、ヒロシはこちらが配置した順番通りの敵に突っ込んでいくので、実際の所、タワーディフェンス的な思考が求められるパズルみたいな感じです。

そしてヒロシはスリルを求める男なので、ギリギリの戦いに興奮します。

つまりボロボロで勝利する接待バトルを演出する事がこのゲームの目的

 

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タンク係や遠距離持ちなどの敵の特性を利用して、ギリギリでヒロシが生き残るパーティを配置していく。

ギリギリまでHPを削って勝利させる事でドキドキポイントが溜まっていき、満足度を上げていきます。基本は敵の配置順による演出で、他の介入要素は後半少しずつ増えていきます。

 

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ギリギリの戦いがドキドキを演出する

基本は都度、回復していくのでギリギリで勝たせるタワーディフェンスみたいなプレイ感。気分はレベルデザイン担当。この発想の逆転は面白かったです。

 

上記の人力ゲームパートと、シナリオが進行するクレイアニメパートが交互に進行していきます。基本ルールはこんな感じ。

難易度はそんなに高くないです。ストーリードリヴンですね。

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よかったポイント

色彩センスが映えるクレイアニメ◎

本作品をプレイしたかった理由のほとんどがこれ。

シナリオパートのクレイアニメは滑らかな動きで、表情も豊富。アニメーションとして普通に品質が高いです。シーンによって背景のテーマカラーが設定されてて目への刺激が楽しいんですよね。

また効果音も世界観に配慮して丁寧に作られており良かったです。

期待通り楽しめました。

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ただ、アニメパートでに何かしらのゲーム性を持つ操作がなかったのはちょっと物足りなかったかも。選択肢とかあるだけでも没入感が違った気がします。

 

 

微妙なポイント

メッセージ性が薄い△

低価格なので、強い感動をくれ!とまでは言わないですが、もうちょっとワンアイディアほしかった

スリルを楽しむゲーム性とか、ヒロシの体の弱さとの向き合い方とか、なんで学校行きたいくないのかとか、もう少し掘れる要素あったと思うけど、勇気を出そう!だけで終わってしまっていたので流石に薄いかなぁ。

スリルを求めるゲーム性が勇気を持つことと近い…と取れなくもないけど、最終戦に限ってそうではないゲーム性を求めてくる内容。ゲーム性とシナリオ面に関連性を求めると齟齬を感じるつくり。

このゲームってコマンドRPG特有の、ギリギリでボスに勝った時の高揚感が根底にあるわけじゃないですか。シリアスなメッセージでなくても、そういった様式美を意識した機転の効いた励まし方とかがあれば良かったけど、それもなかった

シナリオから特に伝えたいことはないのかな~、というのが正直な感想です

 

運要素がやや強い△

乱数が結構暴れるんですよね

ドキドキ感を楽しむチキンレースなので、ある程度暴れるのはしゃーなしなんですが、「さすがに暴れ過ぎちゃう?」ってレベルの調整でした

乱数の幅が薄いと詰将棋になってしまい、ゲーム性が変わっちゃうので難しい所ではあります。でもストーリードリヴンっぽい内容の割には、チェックポイントの間隔が辛めだったりとか、狙ったポイントが定まってない印象がありました

逆に運要素強くするならもうちょいチェックポイントを細かくつける方が、雰囲気にはマッチしてるかな~といった印象でした

 

総評 7.0/10 ゲーム付き映像作品と思えば

ギリギリの勝利を演出するってアイディアや、弟を楽しませるってシナリオは面白い視点。クレイアニメも目に楽しく、癒やされました。

時間も短くプレイできるので短編の映像作品を見るような気持ちでプレイするといいかも。

ゲーム性はもっと突き詰めれば新しいジャンルが開けそうな可能性は感じました。が、本作としてはどこに届けたいのかがボンヤリしている気がしました。映像にピンときた人にはおすすめできる感じです。

 

マリオストーリーもなんですけど、ナイトアンドベイビーっていう誰も知らないであろうRPGを強烈に思い出しました。懐かしい。

 

ペーパーマリオ オリガミキング -Switch

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  • 発売日: 2020/07/17
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ナイト アンド ベイビー

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【GRAVITY DAZE2】 ネタバレ感想&考察

ネタバレ感想&考察

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以降はネタバレ注意‼︎

考察記事書く程の事でもないんだけど、なんかしっくりくる考察が見当たらなかったので整理を兼ねて。

1でほぼシナリオ完成してたんですね。見返すと伏線しっかり組み込まれてます。

3がやりたいって書いたけど、この結末を素直に受け止めるならラストのキトゥンが帰ってくるのは辻褄が合わないし

物語の整合性と彼女の意思を考えるとをラストは帰ってきてないと思います。

ただ夢が実現する世界っぽいので、人の夢がキトゥンを望めば夢としての存在が実体化はするかもね…くらいな捉え方です。その前フリがエンドロール中のみんなとの会話なのかと。

 

ラストについて

神様たちが退場して、ヘキサヴィルが誰の夢でもなくなったことから、先が見えない真に人間だけの世界になったヘキサヴィル世界

強いて言えば人々の夢が作る世界になったんでしょう

多分神が世界を作った事と、暗黒の海がやがて上がってくるのはセットで、想像があれば必ず破局的意識が存在。いつか飲まれる定めだったんだと思います

カイ王の様に逃げたり、破壊する様なものではなく受け入れることが本来の道理というか。

それが街の人々の意思で拒絶され、全ての始まりという意味の名前を持つアルハによって封印された事で、神が全て舞台から降り、人間だけが自分の力で生きていく世界が始まったというのがエンディングだと思われます。

1から一貫して街に生きる人々の物語であり人間賛歌というスタイルだったので、テーマを貫くならある意味で神になったキトゥンが帰ってくることは、むしろ無さそうです

可能性があるとすればDr.ブレフマンとかシドーの様な科学力を持った存在がブラックホールを解明する事くらいですがブレフマンは死んで、シドーはどうなんでしょうね。本気で探してるのかな。受け入れるためのイニシエーション的な印象の言動でした。

あとはカイ王が居なくなってるので続編の可能性があるとすればここ絡みだけですよね。いずれにせよキトゥン主人公での続編はもうないんでしょう。

 

クロウとキトゥンの関係性

2人で1つって言ってたのはキトゥンとクロウではなく守護獣の様

ダスティとクシィが元々1つの守護獣で何故か別々の場所で顕現したんじゃないかと

順番的にはクロウというかサチアが先かな

サチア自身が捨て子だったのでそもそもエトの民それも王位継承者であった可能性が高いです

アルハとの関係性は不明だけど通例とは違い年を取ってから王に見出された事の意味を考えると誰かの代わりだったのかもしれない

となると本来はサチアに継承権があり、代替えとしてアルハが挿げ替えられたなんて事も考えられます

DLCでクシィと出会ったのは下層からヘキサヴィル に戻ってからだと言ってた事と矛盾しますが、本来赤ちゃんの時に選ばれる事から守護獣がある事は生まれた時に判明してたのかもしれない

そもそも覚醒していないのになんでアルハが王として選ばれたのかがめっちゃ謎なんですが。親族継承では無いとは言いつつ2人で1つの意味を勘案すると双子だった...のかな。

そうなるとサチアが落ちたのも陰謀説がある...?力のない王を作りたかったとか。キセロの外道っぷりを見るに従者の王族への忠誠心とかまるでなさそうなのでやってても不思議じゃないですけどね。でもまあそこは本筋に関わりのない、どっちでもいいところですね。

 

シドー=エイリアス

これは間違いないですが、問題はいつから記憶があったのか。

個人的には最初から、つまりビットに作り直されたタイミングからじゃないかなぁと思います。そう考えるのが1番辻褄が合う

エイリアスの中身はメカだったり仮面を被った本人だったり、いずれにせよキトゥンに知識と経験を与えるためのヴィランとして作り上げた存在でしょう

ビットの配下なので直接事情を話したり助けてはいけない縛りがあるはずです

2のシナリオはどこまで関わっていたんでしょうか。個人的には、最終戦でビットにバトンタッチされる部分以外はずっとアドリブだったんじゃないかなぁと思ってます。

2度目の死がどこかいまいち理解してないのですが、亡霊都市とカイ王どっちなんでしょう。カイ王からキセロを庇った時は機械だったのでやっぱり亡霊都市戦なんですかね?

マジックハンド作ったりしてたし、ジルガ・パラ・ラオでこっそりエイリアスを作ってたんでしょうか。リザたちを誘導したのはこの代打、機械人形エイリアスってことなら辻褄が合う…かな?

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 ウルトラマン過ぎて笑っちゃった。

あとネヴィ。

いいも悪いもないただの生き物...なんですかね。

静止した時間で動けたりするので神様のような根源的な存在に近いんですかね。エトの民は手懐ける術を持っていたという事から、1で登場したネヴィは基本的に一貫してシドーが使役したものだったんでしょう。

1のシナリオの殆どの部分がキトゥンを鍛え上げるためのシナリオだったという事ですよね。1のラスト、シドーがネヴィの使役装置に手を伸ばしてたので最終戦だけは博打だった(確かシアネアに止められてた描写があったはず)

ネヴィはジルガ・パラ・ラオにもいるしあの世界に幅広く存在してるんでしょうね。黒蟲として認知されてたからキトゥンに呼ばれたってわけでもないだろうし。

亡霊都市の出所は謎っちゃ謎ですけどまあ本筋と大きく関わらないからいいか。あれも虚無なのかな。

 

 

【グラビティデイズ2】 お気に入り&おすすめサイドミッション 49個から厳選

グラビティデイズ2のお気に入りサイドミッション

全部で49個もある大ボリュームなサイドミッションのうち、これは飛ばさずやっておいた方が楽しいよってものを厳選してピックアップ。

あくまでストーリー的に見どころがあるものです。報酬的なものは攻略サイトを見てください。

致命的ではないけど攻略サイト覗いたら分かっちゃうくらいの、ネタバレといえばネタバレな情報があります。

 

 

もし私が何か望んでいるとしたら

シシィとリザの繋がりが分かるミッションで内容的にはメインシナリオに近い。後半のストーリーのためにも出たらやっておくべき。

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二人がここにいる不思議

要するに採掘ミッション。

キトゥンの素直なキュートさとクロウの性格の良さがよく分かるミッション。内容的にはこれもほぼメインシナリオだと思う。

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ぼくのすきなこと、嫌いなこと

犬の散歩とフライングディスク投げが出来る。

レイ・ハビーナの散策が好きならやって損なし。

フライングディスクの挙動には目を瞑って散歩を楽しもう。

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禁じられた遊び◎

教師になった前作のサブキャラ・ニュートが、怪しい校内の集会を辞めさせたいという依頼。

何のフォローもなくモヤっとしたオチが好き。

途中で明らかにおかしなシーンがあるし。

サブイベントがいっぱいあるゲームは1つくらいはこういうぶん投げオチのイベントがほしい。

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コルエ!コルエ!

続・有名作家の秘かな愉しみ◎

もらって嬉しいジェスチャーその1。

秘かに人間に成り代わった黒蟲人間たちは指差しポーズでお互いを確認しあう。指差しポーズで仲間のふりをしながら脱出するのだ。...という小説家の茶番に付き合ってあげよう。

何が楽しいかってこのポーズする時のオカルト的な効果音がシュールコントっぽくて楽しい。

このポーズほしいなーと思ったらジェスチャーでちゃんと貰える。

指差しするとみんな釣られるのが最高。

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 このジェスチャー、うまく使えば自撮りポーズにも使えるんだよね。

重力遊戯

もらって嬉しいジェスチャーその2。

組手でフィーの弟子を100人倒す。

クリア後、弟子たちがする挨拶を見て「何それ!そのポーズくれよ!」と思わせてからのジェスチャー報酬という完璧な流れ。

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冒険者はかく語りき

エモ枠1。ヘキサヴィル。

おじいちゃんが街中に残した写真を少年と巡る。フォトモードがこのゲームにあって良かったわ。

 

 

新世界より

エモ枠2。ヘキサヴィル→ジルガ・パラ・ラオ

今まで関わったジルガ・パラ・ラオのサイドキャラが登場する同窓会的なイベント。シンプルだけど感慨深い。

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流れよわが涙、と老人は言った◎

エモ枠その3。ヘキサヴィル。

塞ぎがちな父親のために思い出の場所を巡ってほしいという息子の依頼。

割とこのイベントにグラビティデイズ2のサイドイベントのいいところが凝縮されていると思う。「生きている街」は伊達じゃない。

後日談で依頼主が手紙をくれるのだが、その内容がエンディング後のキトゥンの生活を想起させる内容でとってもおしゃれ。

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おわり

1番好きなのは最後の「流れよわが涙、と老人は言った」かな。

別に派手な要素は何もないんだけどね。街の美しさや生活感という意味で。

元ネタは流れよわが涙、と警官は言ったでしょう。一度読んでみようかな。

他のサイドミッションも名作・古典からの引用が多く、元ネタを調べてみるのも一興です。

比較的ここがまとまってるかな。

小ネタ - グラビティデイズ2(GRAVITY DAZE 2) 攻略Wiki : ヘイグ攻略まとめWiki

 

どこを切り取っても画になる街とフォト&重力アクションとのシナジーがよく出来たゲームでした。

 

 

【クリアレビュー】グラビティデイズ2 生活感のある街と重力アクションの親和性【ネタバレなし】

本編+クロウDLC込みでクリアしました。

一気に駆け抜けてクリアしたのでかなり入り込めた。やっぱりオープンワールドものって一気にプレイする方が楽しめるんでしょうね。社会人にはきつい。

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ボリューム

プレイ時間は本編で20時間くらい。サブミッション全部やって30時間強くらい。壁画探しとかチャレンジとかやり込み要素は手をつけてないので全部やると50時間くらいは軽くいきそう。

クロウDLCは詰まっても3時間くらいなので一気にプレイする事前提の作りですね。

 

 

概要・ジャンル

空に落ちるアクション。

重力を操作する能力で好きな方向に落ちていく事により自由に空を飛べる、オープンワールド形式のアクションゲームです。

主人公は重力姫・キトゥン。重力を操作する異能を持っています。

ストーリー・サブクエストはアイコンではっきり分かれているので巨大なフィールドを使ったステージクリア式のアクションゲームといった方が正確かも。

空だけじゃなくて水平方向にも落下できるので好きな場所を地面に出来る、他ではない操作感のあるアクション。

今作は浮遊感の違う“重い”フォーム、“軽い”フォームが追加されてアクションの自由度が増しています。

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見所は何と言っても活気のある街。

フォトモードや各種探索要素とのシナジーが高く、ずっとこの街にいたいと思わせるくらいの魅力があります。

世界観はヨーロッパ風建築からアジアン要素もある無国籍な港町。それに加えて沢山の飛行船が飛び交うスチームパンク要素が混ざり合うロマンあふれる街並み。

細かいストーリーは気にせずオープンワールドを自由に飛び回って観光したいという人も楽しめると思います。

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前作は必須?

前半はいいんだけど、後半戦のストーリーで前作がガッツリ絡んできます。

2しかやらないなら最低でも前作のストーリーは何かしらでおさらいしておいた方がいいと思います。でも、ストーリーの重みに関わってくるので可能ならプレイした方がいい。

前日譚にあたる無料のアニメがプレイステーション公式チャンネルにアップされているのでプレイ前に観といた方がいいと思います。

 

無料DLCであるクロウの外伝はうまく独立した内容なので、いつやってもいい内容です。主人公の相棒クロウの掘り下げなので本編開始前にやっとくと理解が深まるかも。

個人的なおすすめは、1→DLC→アニメ→2の順番。

 

 

よかったところ

世界観の完成度◎

一言で言えば”街に活気がある”という事。

この”活気”を表現する事はオープンワールドの1つの命題と言えますが、言うは易し。

そこを見事に実現している作品でした。

ラピュタやロックマンDASH、クロノトリガー…などなど。

永遠のロマンである浮島世界を、そこに住んでいる人の生活感が見える所まで表現している事がこのゲームが成した功績と言えるでしょう。

 

世界観が独特なので、街とダンジョンがパッキリ分かれているなんてこともなく、一部を除き、賑やかな街中でシナリオが進行していくのも楽しい。

 

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この風景にピンと来たら絶対やった方がいい。

 

街を巡るモチベーションがある◎

造形がいくら魅力的だろうが、巡る目的がなければただの背景でしかない。

GRAVITY DAZE2はついつい飛び回りたくなる導線が2つある。

街中に配置されたプレシャスジェム

街の魅力を引き出すにはプレイヤーが街に興味を持つのがまず前提な訳で、そのモチベーションをさりげなく誘導してくるのがこの街に配置されたプレシャスジェム。

プレシャスジェムはキトゥンの強化に必要な経験値となるもので、これが屋根やら床の裏やら、街中のいたるところにびっしり張り付いてるんですよ。

見かけたらつい取りたくなるのが人の性というもの。街中のプレシャスジェムに引き寄せられているうちに複雑な街の構造を理解していく作りになっている。意外なところにある抜け道などの存在を知ったり壁画があったり、発見が楽しい。

フォトモード

もう1つのモチベーションがフォトモード。

とにかくどこでも画になる街で絶景ポイントを探しているだけで無限に時間が溶けていく。

プレシャスジェムを探しては映えるポイントを見つけてパシャ。

フォトに使えるジェスチャーはサイドミッションで獲得できるのでループが止まらない。

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質のいいサイドミッション◯

ネームドキャラはそこまで多くない本作ですが、変わりに無名の住民からの依頼ミッションが多数ある。そこそこのボリューム感でシナリオ的な起承転結があるため楽しめるものが割と多いです。

メインシナリオに絡めたものも多く、作業感がないようにアクションの種類は多様に工夫されています。

一気にシナリオを進めてしまうと後半にキトゥンを育てる工程で作業感が増すので、サブはこまめにこなしていくのがオススメです。

というのも、ストーリーだけ追ってくとどんどん状況が変わりプレイ中の気持ちが追いつかない事に加え、住民に思い入れが出来るかどうかで街への愛着が段違いなんですよね。そういった行間をサイドミッションは埋めています。ここはプレイ体験の質が大きく変わってくる要素だと思います。

 

 

微妙なポイント

酔う△

単純に酔う。この内容だとしょうがない。でも酔う。

後半になると操作にも慣れてきたけど、始めの方は2-3時間で割とグロッキーだった。

アクションが上手ければまだマシかも。

 

アクションを縛るステージがある×

重力アクションという唯一無二の楽しさを捨てて、縛りプレイを強要するメインシナリオがある。

しかも別に楽しいアクションではなくストレスを感じるタイプのステージ。はっきり言って意味不明。

パズル要素とか抑圧からの開放感とか狙いはわかるが、重力操作の浮遊感の前には全てかが霞むので思い切って他の遊びを捨てるべきだった。

シナリオ的にもわざわざ重力アクションを殺す意味を感じられず意味が分からなかった。サブイベントにちょこちょこ入れる分には問題ないが、進行が止まるメインシナリオでイライラさせるのは大きくマイナス。

 

既に入手手段がないコスチュームがある×

このゲームを楽しめる人にとってはフォトモードや着せ替えがかなり重要な位置を占める要素なんですが、コスチュームのうち何種類かは既に入手手段がなくなってしまっています。ものすごく勿体無い。

条件であるオンライン要素がサービス終了していたり初回版限定だったりするので、やむを得ないんですけど課金でいいので出してほしいのが正直なところ。

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賛否あるポイント

ボリュームがあまりにもデカい

そこそこボリュームあるメイン以外にも、

サイドミッション、

アクションを極めるチャレンジ、

収集物として家具やジェスチャー&コスチューム、

街中の壁画探しやスナップからの人物探し

とにかく遊び要素が膨大。アクション重視や収集物好きなど需要に応じて用意されているので懐が広い。反面トロコン勢には地獄かも。

 

デメリットとしては、ゲームクリアまでの全体の見通しが立ちにくく、気持ちがダレるっていうオープンワールド特有のネックを抱えている気がします。

途中でゲームの印象が大きく変わるポイントがいくつかあるので何からやってけばいいんだってのはちょっと見えにくい面があります。

個人的にはサイドはほぼメインシナリオレベル。他はクリア後に好きなものだけやればOKって感じですね。

メインストーリーは展開が早い割に着地点が見えにくいものが多いのも全体像の見えなさに拍車をかけている。でも最終的には気持ちよく終わります

 

ファストトラベルが面倒

ファストトラベルが特定のポイントに移動しないとできない点。

ファストトラベルは不思議なマンホールという特定ポイント間のみでの移動。

移動をずっと楽しめる人なら問題ないですが、マンホール間の移動もサクサク行かないので、せめてどこからでもファストトラベルできる仕様だとダレを軽減できたかもしれないです。

もちろん移動自体は楽しいんですけど、やり込み要素のボリュームと噛み合ってないんですよね。

 

ミッションクリア性の淡白さ

シナリオがミッション性なので、言ってみれば広大なフィールドを使った実質ステージクリア型のアクションなんですよ。

取りこぼしを無くすための措置である事は感じられるんですが、ミッション間の繋がりがどうしても淡白になっている面があります。

またストーリーの進行が早く状況がすぐに変わるため、サイドミッションを楽しめる旬の時期が短いんですよ。結果的に出る度にクリアする前提になっているものが多い。要するにサブなのにクリア圧がある。

これがシームレス形式だと自由度は増す分、取りこぼしを許容することになるので難しい問題ではありますね。

 

総評 8.8/10 フォトモードを楽しめるなら神ゲー

生きている街とのコンセプト通り、主役は街といっても過言ではない魅力を持った世界観。

街を巡って世界に浸るオープンワールド特有の没入感こそが最大の魅力。

風景を見てピンと来たらきっと楽しめると思います。

シナリオはちょっとボカしつつもほとんど語りきったまさに完結編といった内容でしたが、この世界観もしくはシステムでps5で3がでるなら是非やりたいです。

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【PS4】GRAVITY DAZE 2 Best Hits

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【感想&考察】ワールドエンドシンドローム ネタバレトーク

ここからはキャラについての感想とネタバレ考察についてです。

考察っていうか明示されていない所こんな感じだったよな?という整理のための備忘録ですね。ツッコミがあったら教えていただけると嬉しいです。

バチバチのネタバレなのでご注意下さい。知ってしまうと楽しめないタイプのゲームです。

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バッドエンドの定義

結論から言うと主人公の死因でしょう。

バッドとワーストの違い

  • WORST END→黄泉落ちした雪乃によって殺される
  • BAD END→壬生に刺される

 

ワーストエンドのラストの記述で、知っている顔、見たことのない表情、髪を振り乱して、とあるので黄泉落ちした雪乃で間違いないと思います。未海が鷹目を使った事も状況と一致。

 

選択肢によってバッドっぽい結末は何種類か見れますが表記されるのはWORSTとBADの2種類。

  • WORSTは誰のルートへも行かない場合と、舞美を夏祭りで追いかけない場合。
  • BADは雪乃ルートで財布を取りに行ってしまう場合。

違いといえば家にやってきた未海との対話後の展開ですよね。

山城先生の生存はあまり関係なさそうです。舞美の正規エンドで山城先生により壊滅していてもバッド表示がないので。

上記の条件から、ワーストの定義は恐らく主人公の死因

雪乃に殺されるのが最悪。そりゃそうだ。テーマとしても合致してます。

舞美がことされるシーンを持ってくることでメインヒロインと思わせるミスリードも兼ねてるわけですね。

 

未海ルート以外の顛末

  • 沙也ルート→目障りになったミス研を壬生が襲撃。
  • 舞美ルート→壬生は沙也によって止められ、雪乃も町から出て行ったが、山城先生により大量虐殺。

 

バッド描写はないですが、ニカレイ・雪乃ルートも脅威は排除できていないので余りいい終わり方ではないでしょう。

 

  • ニカレイ→ワールドエンド撮影中止のため壬生は大人しくなったと仮定しても、雪乃が黄泉落ち。
  • 雪乃ルート→壬生は捕まり、雪乃は町から離れたところで消滅。ただし山城先生は残っているので舞美ルートと同様の結末に。

 

雪乃は多分主人公を起こした辺りの電車内で消えてしまうんでしょう。

 

OPムービーとか黄泉人伝説について

OPムービーの壁画、物語に登場したモチーフが網羅される良くできたムービーです。

1番最奥に書かれているのは主人公を操っているプレイヤーだと思います。主人公をコントローラーで操ってる。

メニュー画面のアイテムや「つづきから」の自転車など、物語には本質的に関係がない部分のモチーフも多いです。

これが黄泉人伝説を描いた壁画だとしたらメタ的な視点が黄泉人と関係してくるんでしょうか?

続編での構想という事なんでしょうか。

 

そもそも黄泉人が何を起源に発するかという事には至らなかった物語ですが、

魅果町限定の現象である事、神代家の具体的すぎる伝承など、てっきり神代家が起源を握ってると思いきやただのハリボテでした。

甘奈家も忠実に家訓を守っているだけで、現象の起源とは深く関わりがなさそうです。

禁足地自体の来歴や、時期外れの蛍などが消化しきれていないので、この辺りも次回作に期待という事なんでしょうか。

 

各ルートの感想とか

レビューでも書いたんですけど、無理に恋愛に絡めなくてよくない?って思ったのが舞美と雪乃。

雪乃ルート

結果的に巧妙なミスリードだったので、雪乃のネタバレを隠す意味では仕方ないのかもしれないですが、主人公は恋愛感情ではなかったでしょう。でも雪乃の方は完全に惚れてましたよね。

このずれがちょっと切ない。

だったら恋愛じゃなくて友人としてエンドを迎えた結末のほうがスッキリしたのになぁ。

読み直すと、主人公の「行かないでよ」の意味が全然違うニュアンスだった事が分かります。こういう周回による味わいの違いはいいですね。

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ラストシーンの「泣かせるなよ」なんかもそう。

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欲を言えば、もう言及するチャンスがないので真相編のTIPSで家族・姉弟間のエピソードがほしかったなぁ。

TIPSには十分な量もあって楽しませてもらいましたが、舞台設定面が多いため、ヒロインの魅力の補強がしっかり出来ていたのは未海くらいだった。

 

舞美ルート

話が動かないからグイグイ来る系ヒロインばっかりだった本作の中でもとりわけ翻弄され続ける舞美。

海水浴の告白シーン、びっくりっていうか段階飛ばしたな〜っていうのが正直な感想。

他のヒロインなら分かるけど、お前その片鱗全くなかったじゃん。月岡ひかるの声が好きっていうのが効いたのかもしれないけど主人公最後まで気づかないしな...。告白するにしても最後の線香花火のとこがよかったなぁ。

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言葉にしないと伝わらないよ、って意味では壬生との件もあるし、肝心な事に限ってなかなか本心を言い出せない性格なんでしょうね。全く読み解けなくて翻弄される辺りがリアリティあって楽しかったです。楽しかったんかい。

月岡ひかるの件も、壬生の件も、追っかけてる間はミステリアスで複雑な多面性を感じさせるのに、蓋を開けてみればなんて事ないってのもリアル男女関係あるあるですね。

でも個人的には、従兄弟として言いたいことを言い合えて、たまにデートするくらいの良き親友の方が尊い関係性だったんじゃないかなとは思います。まあ強いて言えば真相ルートがそうか。

 

沙也ルート

1番の推しになりました。

本人のルートよりその後のルートで株を上げ続けてどんどん魅力的に。皮肉にも壬生絡みで。

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これでヒロインじゃないってマジか~

完全無欠のスペックなのに家庭環境ガチャで引き負けるのが二階堂家の宿命なんでしょうか。

父親だけはまあいい人っぽいけど、神代堂の業績のTIPS見ると商才ないんやろなぁ。子育ても失敗してるし…。

沙也が取締役に就任してからの方が神代堂は伸びそうです。幸せになってくれ。

 

ニカレイルート

「ワールドエンド」を諦める展開が意外だったけどシナリオは1番無難でした。

めっちゃいい子なんだけど、禁足地に行ってみようって言い出した辺りで後先の考えなさに一抹の不安感を覚えました。やっぱりシャーロットさんに付いてて貰わないとダメっぽい。

そういえば沙依さんは沙也を身篭ったから二階堂家から逃げ出したって認識でいいんでしょうか。

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未海ルート

丁寧に掘り下げられていたので取り立てて語りたい事ないんですよね。

092「寝ちゃった」のTIPS・どこでも寝れる、寝るのが大好きとか、

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095「突っ込むのはやめよう」異様に涙もろいとか

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TIPS周りでかわいい要素が多かったですね。

こういう語り方もアドベンチャーならではでいいですね。

本編でやれば更に人気出そうだったけど、流れを崩さない様にしたんでしょうか。

 

小ネタとか

大鷲について

そういえば大鷲って3人しか名前を明かされてないですよね。

大和、竜崎、バーテンダー。

舞美ルートで大和含め4人出てるので、もし月見里彩芽が5人目なら一応全員出てることになるのか?その場合は、1人だけNo nameのモブという事に。

てっきり沙也の執事の服部さんがそうだと思ってたら舞美ルートであっさりのされてましたね。忍術活かせよ。

 

空の正体

黄泉人が誰かを考えるとき、雪乃が黄泉人だった場合、苗字が違うのはなぜかというところで引っかかるわけです。雪乃の記憶が混濁して名前を捏造したのかと想像してたのですが逆でした。

 

見返すと、空の正体を知っている人物は結構いるんですよね。

まずは山城先生。

TIPS035「私でよかった」にある通り、山城先生は空の本名を知ってます。

異様に気に掛けてくれるのも納得がいきます。自分が呼んでるんだから。

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あと壬生。

パンダ男の時にペラペラ喋ってます。

どうしてこれを知ってるのか謎ですが、炎上したみたいだし、調べようと思えば顔まで分かるレベルで情報は出回ってるんじゃないでしょうか。

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そして竜崎。

たまたまにしてはかなり的確に地雷を踏み抜いてるので調べたのではないかと。

 

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この通り、大人が知ろうと思えば何をやってきたか調べられる状況にあったので空はいい大人に囲まれてて運が良かったですね。壬生以外。

なぜ3人も知っていて、音無性から雪乃との関連性を疑わなかったのかは謎が残ります。

どんな事件を起こしてきたかは分かったが、本名までは知る事ができなかったって事なんでしょうか。

山城先生に至っては確実にフルネーム知っていたはずです。雪乃との関連性に疑問を持たないタイプには見えない。雪乃が終盤そうだったように黄泉人の存在に関係する事柄に記憶のロックがかかるんでしょうか?

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罠なんてどこにあったんじゃい

やっぱ竜崎刑事ただのポンコツなんじゃ…

 

事情を知らなくても地雷を踏み抜くこともあるので注意。空はどんな気持ちで聞いてたんだこれ。

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山城先生の伏線

推理ではなくこのシーンを見て先生が黄泉人なのを確信した。

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ここから落ちたんだな…

あとはOPの映像思い出せば疑いようがない。

本筋でない細かいところに散りばめられているネタがいい味しています。

 

 

まとめ

レビューの方に、ストーリーの総括的な感想を書けなかったので、こちらに書きます。

最後まで楽しかったし、不快感みたいなものが無くて良いストーリーだったと思います。壬生はせめて黄泉落ちしててほしかったが。

 

終わってみれば

  • 主人公の設定が絶妙だったこと
  • ヒロインの書き込み特に、舞美と雪乃の家族的なエピソードはもうちょっと欲しかった

あたりが印象に残ってます。

今後の青春ものってSNSとか炎上というテーマから逃れられない、どころか価値観のベースに既になってるのかな~っていうのが興味深いです。どこまでの過失で誰ならやり直すことが許されるのか、みたいな事を考えさせるポイントとして主人公の設定は良かったです。テーマの着眼点が面白かった。

推しの子とか、天気の子とか、当たり前にSNSが価値判断の基準になりつつある。

 

プロットと世界観的にレイジングループとか、ひぐらしとかと比べられているっぽいですが、

キャラクターの密度を求めるならレイジングループ、

物語の濃さならひぐらし、

爽やかな恋愛なら本作って感じですね。

ひぐらしとレイジングループも面白いですけど、キャラも物量も濃厚でクセ強めなので人は選びそうです。最も似ているらしいAnotherは履修してません。残念。

 

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【クリアレビュー】ワールドエンドシンドローム 〜良世界観の恋愛ADV×伝奇ミステリーと足を引っ張るセーブ仕様【ネタバレなし】

1年くらい積んでしまっていた『ワールドエンドシンドローム』クリアしました。

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クリア時間はプラチナトロフィーまで取って30時間弱。
でもシステム的にリトライがもたつく仕様のため時間がかかっただけで、本編だけだともうちょっと短いです。

とは言っても、長めのプロローグ&ヒロイン5人分&最終章という構えなのでボリューム感はそこそこあります。

 

 

概要&ジャンル

本作は「ミステリー×恋愛ADV」という触れ込みで売り出されたノベルゲーム。

生者に紛れ込む死者・黄泉人の伝説が残る町・魅果(みはて)を舞台にした物語です。

形式としては、

  • 夏休みまでの2ヶ月とバッドエンドを描く序章
  • 5人のヒロインとの恋愛アドベンチャーの本編
  • 総括的な真相編

という3段の構成。

大枠としては伝奇ミステリーであり、そのメインとなる「本編」部分に恋愛アドベンチャーが内包されている形。

 

夏休みを繰り返して惨劇を回避していく形ですがループものという訳ではなく、最終的な真相が発覚する1ルートに至ります。

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蘇りという伝奇要素を含みますが、“怪異が何故起こるのか?”と言うところは重要視されず、“そういうもの”として扱われ、それよりも誰が黄泉人なのかや、バッドエンドとなる序章で何が起きたかを探る方向性。

 

本編はギャルゲーとしては古風な、目的地を選択してヒロインに会いに行く方式。

はじめはノーヒントですが、周回の度に履歴が蓄積されていきます。ただ、ヒロインが変わると微妙に状況が異なってくるイベントも多く、基本的には総当たり式のトライ&エラーのプレイスタイル。

 

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ヒロインを攻略する度に、各ヒロインの抱えている秘密が明かされると同時に、町の謎が増えていくのでシナリオの吸引力は強めです。

ヒロインの攻略順はやや誘導される形で、半固定式。

ヒントも分かりづらく、やり直しのコストもデカいので、ぶっちゃけルート順だけは攻略を見てしまった方がいいと思います。

 

各登場人物は連続性のある行動をしており、メインシナリオに関係ないところで意外な設定が明かされたり、キャラクターに深みの出るイベントがあったりと、目的地制のメリットが活かされています。

 

良かったところ

力の入ったビジュアル面◎

力の入った背景描写

背景にさりげなくアニメーションがある事で魅果町の空気感が感じられ、没入感が段違いです。こだわりが感じられる環境音と相まって田舎町の夏の空気感がしっかり感じられる。

本作の最も独自性があり素晴らしいポイント。

多くの背景のどこかが動いています。

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バリエーション豊富なキャラビジュアル

またキャラクターの立ち絵のバリエーションも非常に豊富です。表情パターンも多い。表現に難を感じることがほぼないです。

ADVでは珍しい横からや後ろからのカットもあり臨場感があります。

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絵柄に関しては若干クセのある絵柄なんでしょうか。

色使いが強めでどちらかといえば女性的な感性で、僕は非常に好きでした。

 

シナリオ◎

伝奇ミステリーとしてより、最終的には青春ものとしての良さが光る物語。

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大オチを知った後、振り返ってみるとシナリオの味わいが大きく変化するヒロインがいて、丁寧に伏線が張られていた事が確認できます。

ただヒロインを攻略していくパート自体が、大枠のシナリオのストーリーテーリングに含まれているため、メインルートがあります。

つまりメインヒロインがいるということなので、恋愛要素はあくまでフレーバーとして楽しめる人向きかなと。

主人公は最近ちょっと珍しいくらいウジウジする暗い子なんですけど、そこに至ったある過失がちょうどいい塩梅で叩きやすい内容で絶妙な加減だと思いました。主人公の過去に関しては正に今の時代ならではのテーマで興味深かったです。

 

キャラクターの魅力◎

ヒロインにはそれぞれ抱える秘密があり、それが見えてくることで各ヒロインの魅力と田舎の閉塞感をうまく表現しています。

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シナリオ攻略に必要ない場所でもそのヒロインらしい行動をしていたりするので、サブイベントを拾っていくのも発見があって楽しい。

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サブキャラも個性が強くて魅力的なキャラクターが多め。

やたらセクシーな先生やマイペースな女刑事など攻略対象じゃないけど魅力的なおねーさん率高め。

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微妙なところ

セーブ&ロードのリトライ性の低さ×

各行動終了時にしかセーブ&ロードができません。

メニューはいつでも開けるけど、メニュー内にロード機能がなく、一度タイトル画面を経由しないとロードが出来ません。

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しかもPS4標準のセーブフォーマットをいちいち開くのでリトライ性がめちゃくちゃ効率悪いです。

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システム上、攻略ややり込みがどうしても総当たりになるのでセーブ&ロードのもたつきがクリティカルに足を引っ張っています。

 

シナリオの出来に反して再読性も×

セーブに関しては不親切な点が更にあります。

ルート名が書かれていないので各ヒロインのストーリーを見返したくても情報がないので分かりづらい。クリア後にも回想機能なども無いです。

真相を知った後、色々見返したくなる物語なんですけど、この不親切な仕様でちょっと足が重いです。振り返りたいポイントいっぱいあるんですけどね...。

サクサク進めたいのに動作が重いのも拍車を掛けていて、スキップのスピードが遅め、日をまたぐカレンダー演出の硬直が長いなどの要素も足を引っ張っています。

 

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また前述の通り、既読イベントMAPのアイコンが青色に変化したりキャラマークの履歴が付く仕様になっています。

ところが、ルートを跨ぐと青色アイコンでも未読の文章が出現したり、アイコン内にある複数の地点全てを回っていない状態でも青色に変化してしまうなど、ほとんど信用できない。コレクションアイテムを集める時はほぼ総当たりでやりました。

 

無理やり感のある恋愛要素△

各ヒロインを平等に扱う弊害なのか、恋愛に発展するのにちょっと唐突感のあるキャラクターがいます。

最終的な真相ルートが存在するためメインヒロインが存在してしまうわけなので、ルートによっては無理に恋愛に絡めない方がいいシナリオになり得たのではと感じました。

 

もちろんビジネス的に恋愛を謳った方がいいという判断があったのだろうと想像できますが、上手く丸められずどっちつかずになっているキャラクターが発生してる事は残念。友情仲良しエンドでも全然エモかったと思います。この辺りはネタバレパートで。

 

総評 7.2/10 キャラよしシナリオよしセーブ×

ヒロインはみんな魅力的でビジュアルもかわいい。各ヒロインの背景を見ていくと魅力が増すので夏休みを何度も繰り返すシナリオはマッチしていると思います。

シナリオもヒロインの秘密でそこかしこに驚きがあり、長尺だったけど最後まで楽しめました。

そういった魅力とは対象的に、セーブロード周りのUXが非常に残念。

ボリュームの多さと噛み合わずクリティカルに足を引っ張っています。収集物やミッションなどの楽しませる要素がふんだんに用意されているだけに余計に目立ちます。改善されていればゲームとしての評価は全く違ったものになっていたと思います。 

ワールドエンド・シンドローム - Switch

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【PS4】ワールドエンド・シンドローム

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