Demo版積んでたのでプレイレビューです。
映像がかなり独自性高いのと、タクシードライバーならではの会話劇に期待してました。
体験版落とした時点で本編もプレイする気満々だったんですが…うーん、ちょっと見送りかな…。
NeoCabの概要
タクシードライバーが主人公のアドベンチャー。
サイバーパンクな世界でただ一人の人間ドライバーとなったリナに扮し、ドライバーの日常を体験するというもの。
運転部分を操作することは出来ず、選択肢を選んで乗客と会話をすることがゲームのメイン部分。
アメコミ調のキャラクターは、一見イラストだけど3Dで表現されている。
会話の度に生き生きと表情を変えるので感情が非常に伝わりやすい。
感情と選択肢
独創性のあるアドベンチャーは大抵、選択肢の選び方に一工夫されているが、このゲームもそう。
リナが腕にはめているFeelRingは彼女の現在の感情とシンクロしていて、感情によって色が変化する。感情の色によって選択肢の幅が拡がったり、逆に狭まったりする。選択肢が見えていても怒りで選ぶ気になれなかったりという事が起こります。
感情は会話を進める度にどんどん変化していく。彼女の特性を考慮しながら感情の動きを試行錯誤するゲーム性のポイント。選べる選択肢が違うと乗客との関係性も変化する。
んー、でも個人的にはここが厳しかったなぁ。
正直な所、怒りっぽいリナの性格があまり好みではないので、怒りで選択肢が選べないというのが連発した時点で冷めてしまいました。
システム自体は拡張性があり、アドベンチャーに親和性の高い面白いシステムだと思います。
が、主人公のキャラクターにより左右される諸刃の剣の様にも感じます。
左下のアイコンが感情メーター。4つの指向性がある。
色付きの選択肢はその色(緑)の感情のせいで選ぶことが出来ない
評価とリスクの天秤
乗客との対応でリナは選択を迫られる。
乗客の意向に沿えば当然評価は維持できるけど、見つかったら罰則を受けるような違反すれすれの駐車をするハメになったり、身銭を切った充電電気を要求されたり。
ここで従うか別の反応を返すか悩んだり試行錯誤の余地があるのは面白いと思った。
感想 う~ん…ニガテかも
刻一刻と変化する感情リングの色や、評価と態度を天秤に掛けるシステム等、システム自体は野心的で面白いです。
ビジュアルもイラストが動いてるようにしか見えないのでかなり斬新でアーティスティック。
元が難解な言い回しがあるので多少固い場面があるものの、ローカライズは丁寧で世界観は十分に再現されています。
世界観は最近インディーではありふれつつあるサイバーパンクではあるものの、設定はしっかり練られていて魅力的。でもちょっとネガティブな面を強調し過ぎかなぁ。
そういう先の見えない不安を表現する為の設定とは理解出来るけど、明るい要素が全く感じられず、そこに加えて短気なリナの性格でちょっとギブ…って気持ちになってしまいました。いい歳してるのに余りにも感情的なキャラクターは苦手なんだよね。
ストーリー面も、「女性向け自分探しの旅映画」風という苦手よりなジャンルだった(明るければ問題なかったんだけど)ので、ゲーム性に興味があったものの、不得意要素が重なり過ぎてしまった。
全体的に純文学っぽい映画の様な空気感があるのでハマる人はぴったりハマると思う。
ゲームとしてはしっかり作られているので、PVを見て興味が湧いたら試してみてもアリかと思います。