南極ゲーム観測所

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【Aragami: Shadow Edition クリアレビュー】影から影へ忍ぶ、ステルスアクション Aragami は攻略の幅があるコンパクトな良ゲー

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セール中だったのでふらっとプレイしました。

コンパクトに纏まっていて、気軽にステルスゲーを楽しみたいときに最適な一本ではないかと。

 

概要・ジャンル

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影から影へとワープするシャドーリープというアクションを軸としたステルスアクション。

ベースの動きはやや緩慢でもっさりしているのですが、シャドーリープを上手く使いこなせる様になってくると自由自在に飛び回れるのでアクションゲーとしての成長も楽しめる。

パズル的な戦略ゲーとしてじっくり解いていくスタイルもよし、アグレッシブに攻めたスピード感のあるアクションゲーとして楽しんでもよし、の攻略に自由度のあるゲーム性。

シャドーリープのアイディアは非常に秀逸で、単純に、今までプレイしたステルスゲームの中で最も忍者っぽい動きが体験できました。

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絵の具のように影を塗るスキル。塗った箇所はワープのための道になる。

ストーリー

ストーリーは、アラガミとして召喚された主人公が、一族を殺されたヒロインに変わって一夜限りの復讐の戦いに赴くといったもの。こう書くとフレーバー的な内容の様ですが、キャラクターは練られており、しっかりと楽しめる内容でした。

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光と影の戦い。主人公は影側。

 

ボリューム

クリア時間は12時間ほど。+DLCナイトフォールが3時間程度。

リトライ含めてなのでアクションが上手い人なら本編は10時間切るくらいだと思います。

今回プレイしたShadow Editionと通常版の違いは前日譚となるDLCナイトフォールの有無です。

 

総評 8.0/10 積極的プレイも慎重派プレイも受け入れる自由度の幅が魅力

影を見つけ、時には自ら影を作り出し、影から影へ飛び回る。ある意味ニンジャらしい動きを実現したアイディアがナイスなステルスゲー。

ベースは戦略重視のパズル的な内容でありながら、アクション性を重視したアグレッシブなプレイも可能なゲーム性、シャドーリープを軸にした基本システムの完成度は高い

インディーゲーなりの粗さは細々あるものの致命的な要素はなく、逆にボス戦やストーリー面など、期待した以外の部分で楽しめる要素が多くて好感が持てる内容でした。

続編も出るらしいので非常に楽しみです。

 

以下、いい点・悪い点をピックアップしておきます。

 

良かったポイント

攻略の自由度を許容するデザイン◎

影を作り、ワープする。この2つのスキルの組み合わせがプレイの自由度を生んでおり、入念に計画する慎重な立ち回りアクションゴリゴリのアグレッシブな攻めたプレイどちらも可能な作りになってます。

敵に見つかっても意外とゴリ押しが効くので、見つかった直後に敵の後ろにワープ、からの無理やりステルスキルを取ることも可能。このスタイルだと見た目もスタイリッシュでかなりアクションゲーム感が増します。

もちろん従来通りのステルスゲーらしく敵の動きを把握して、パズルの様に1つずつ進路を切り開いていくのもアリ。

また、後半になるに連れて揃ってくるスキルを駆使すれば、更に攻めたプレイが出来るため、工夫次第では無双感も味わえます。

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透明化など、スキルは直感的で使いやすい。

 

 

またフィールドの自由度があるのもポイント。

シャドーリープを活かすためフィールドは幅があり、攻略ルートはいくつか取れる様になっています。

プレイヤー次第でルートが変わってくるであろう構成で、やらされている感が少ないのは好感が持てました。

 

ストーリー◯

特筆して語る内容でもないですが、フレーバーというほどおざなりではなく、しっかりと楽しめる内容でした。

コンパクトにまとまっており、納得感のある良いストーリーでした。 

 

ボス戦の捻り方◯

数は少ないものの、ボス戦は中々に工夫されていて楽しめました。

あくまでステルスゲーというラインを維持したまま、頭も使いつつアクション性もあるボスのゲーム性はメタルギアシリーズを彷彿とさせました。もっとスケールアップした作品をプレイしたいと思える内容で、開発スタジオの今後の作品が楽しみな出来でした。

 

微妙だったポイント

不明確でやや遠いチェックポイント△

チェックポイントの発生箇所が分かりづらく、全体的に遠い。

取り敢えず進行状況をセーブしたいのに、どこへ向かえば安全にチェックされるのか分かりづらい事が多々。遠回りした結果ミスしてやり直しになると結構辛い。

チェックポイントの発生箇所は見た目で分かりやすい仕様にしておいて欲しかった。

というか表示されるタスク達成時には基本的に保存して欲しかった。

リトライがノータイムで始まるのが救いで、お陰で致命的なストレスにはならずに済んでいる感じです。

 

ヘンテコなローカライズ△

直訳ではないので意訳を頑張ろうという意気は感じるものの、テンションとそぐわない表現も散見。やや没入感を妨げるローカライズ。

個人的にはこれを含めて味と捉えたけど、シリアスな翻訳が出来ていればストーリーはもっと素直に入り込めたかもしれない。

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軽度のバグが発生しやすい△

リトライを挟んでもたまにフラグがうまくリセットされず警戒が解けないなど、やや動作が怪しいところがいくつか。

致命的な内容ではなかったので、価格相応のクオリティだと思って割り切るのが吉か。

 

さいごに

ふらっとプレイした割りになかなか満足感が高くて楽しかったです。

ちなみにPSストアならセール中で、2021/8/18まで¥611なのでおすすめ。定期的にセールやっているようで今回を逃しても安くなってたら手を出してみるのもいいと思います。今年中に続編も出るらしいので要チェック。