なぜかレビュー記事を投稿してなかったので今更ですが。
年越し前の大掃除的なノリで投稿しておきます。
概要・ジャンル
…は流石にもういいよね。
『ファイナルファンタジー7のリメイク』…と言う名の正式続編ですね。たぶん。
よかったところ
密度の濃さで別物レベルの追加描写◎
バレットに加えて、モブレベルだったアバランチメンバーの書き込みにより主要なキャラクターに愛着が持てるようになったストーリーの数々。
クラウドの繊細かつ愉快な芸人気質も、表情とCV櫻井孝宏氏の演技でわかりやすく表現されてます。
個人的に印象が1番変わったのはエアリス。こんなに魅力的だったっけ?
ボイスや表情がついた事でテキスト上はかなり原作準拠なのに全く違う印象を感じました。
ティファの衣装だけ盛り上がりがちだけどエアリスの衣装もかなりセクシーだよね。グラフィックがリアルになった功罪がこんなとこに。
クラウドの同期が出て来たりジェシー実家が見れたりとか予想外なところの書き込みが増えてるけど違和感は全くないです。筋はきっちりなぞってるのにもはや別物。
新たな挑戦を始めたストーリー◎
原作既プレイ済みでストーリーは大好き勢ですけど、ここに関しては諸手を上げて賞賛します。
FFシリーズって作品ごとに全く違う作品で、システムもストーリーや世界観もてんでバラバラなんですよね。代名詞と言えるATBですら作品ごとに表現方法が違いますし。
それでもFFらしさみたいなものは割としっかりあって、それが何かは人によるとは思うんですけど、僕は常に新しいものに挑戦し続ける攻めの姿勢にあると感じています。
そういう意味でまさかストーリーだけは変えてこないだろうという予想(すらしていなかったかも)を裏切って原作ファンの度肝を抜きに来たのは正にFFシリーズって感じで最高。
驚きと衝撃の体験こそがらしさなのかなって再確認しました。
どういう変化があったのかは控えておきますが、原作を楽しめた人なら受け入れられる変化なのではないかと思います。ゲームもそうだけど人も変わっていかないとな。
23年の時を経て未知の領域にストーリーが進んでいきそうなのは時間の経過を感じられて感慨深いというかなんというか。
というか続きが気になってしょうがない!結末は分かってるからゆっくり待てるって思ってたのに…!!!やられたわ〜。
微妙なところ
カメラ操作に難あり×
結構言われている通りカメラが近いです。
カメラがうまく逃げれてない箇所が多くて、臨場感を取った為に利便性が犠牲になってます。
オプションで対処出来れば良かったんですが気休め位の変化しか付かないですね。
加えてバトル中はロックオン中の敵に対しての追従性が弱く、システム的なアクション性以外のところで位置取りの操作にテクニックが求められることに。イライラ要素になってしまってます。
スティックがターゲット指定に割り当てられているので自分でカメラ操作をする事も出来ないので、慣れるまでは結構なフラストレーション。
ターゲットロックを方向キーで選択する方式に変えてからは、自分でカメラ操作出来るのでやりやすくなりましたが、カメラがロック対象に一切寄ってくれないのでイマイチ親切ではない感じ。
慣れればある程度は気にならなくなるんですけど、カメラ周りのモッサリ感はちょっと勿体無いポイント。ターゲットの指定はバトル中でも結構キモとなる操作で、バトル自体がかなり面白いだけに惜しい。
親切すぎてタスクと化したサブイベント△
どういうことって思うかもしれませんが、オープンワールドにおける「マーカーを追っかけるだけ」問題に近いかも。
メニューを開けば、サブイベントがどのチャプターでどれだけ発生するのかひと目で分かる。親切極まりないです。
もちろんマップには発生中のサブイベントがどこで発生するのか一目瞭然。至れり尽くせりです。
正にイマドキの仕様。オープンワールドには標準装備かもしれません。
だからすごく丁寧に作られてはいるんですが、これが逆効果だったと思います。
裏を返せばこのチャプターでしかこなせないイベントがこれだけありますよってことなので、義務感に駆られたんですよね。
もともとのFF7の自体ってサブイベントといえば隠し要素のようなもので、もしかしたらここに何かあるかもって自分から能動的に探しに行くようなものでした。
それゆえ気付かずに通り過ぎて、攻略本を見て初めて知るみたいな事も多く取りこぼしも多かったです。それに比べれば今のゲームは親切です。でもだからこそ一本道のメインシナリオから自分で遊びを探す要素としての楽しみが活きていたと感じてるんですよね。
そういう意味で至れり尽くせりのサブイベントのフォローアップはストーリー超主導型のFF7Rにはちょっと噛み合ってないかなぁという結論です。
確かに今基準の仕様としてはこれが正解なのかもしれないですが、この作品はゲーマーだけでなくライトユーザーも多く触れるものです。なので現行のゲーマー基準じゃなくてもっと冒険しても良かったのかな〜って思いました。
総評 傑作(9.5/10) 見たことのない見たかったもの完全再現
点数は友達に勧めるならこのくらいのテンションってことです。自分の中では満点。
ゲームシステムとしては割と明確な欠点があるのを感じるんですけど、それってプレイ体験に対する影響はぶっちゃけ大した事ないです。
そんな些細な事より見たかったものを見せてくれた素晴らしいバランス感覚が最高のポイント。
もっと言うと、そういう感覚をプレイヤーと共有出来る開発陣が作ってるんだなぁっていうのがいいですよね。
原作が好きなら迷わずやった方がいいし、続編を待って神輿を担がないのは勿体無い。
もちろん新規プレイヤーにとってもかなり出来のいいRPGとして楽しめるんじゃないかなぁと思います。
でもこれ完全に原作ファンに向けた作品です。もはや愛。
原作未プレイの人にはオリジナルをやったほうがいい…とは全く思いませんが、リメイクをやってみて強く惹かれるものがあったらオリジナルをプレイしてみるともう一粒美味しいはずです。
ファイナルファンタジーVII リメイク アルティマニア (デジタル版SE-MOOK)
- 作者:株式会社スクウェア・エニックス,スタジオベントスタッフ デジタルハーツ
- 発売日: 2020/05/22
- メディア: Kindle版
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