ゴーストトリックはDS時代の超名作アドベンチャー。
現行ではアプリで手軽に遊べるのでおすすめしておきます。
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概要
ジャンルはアドベンチャー。
プラットフォームはDSとアプリです。
iOSアプリなら2章まで無料。その後、実質定価となる最終章までのアンロックで2080円。
Androidは現在配信していない模様。
クリアタイムは10-15時間程。
あらすじ
1人の女刑事がヒットマンにより暗殺された。その現場で目覚めた主人公は魂だけの存在となりすべての記憶を失っていた。何故か死者の過去に干渉し、運命を変える不思議な力を持って。何故なら彼はすでに死んでいたのだ。そこにいた先輩の魂の教えに従ってモノにトリツクことで、女刑事の運命を変えることに成功した主人公は、魂が消滅する夜明けまでに自分の記憶を取り戻すことを決意する。
注目ポイント
ポイントクリック型脱出ゲームを発展させたトリツクADV
主人公シセルは冒頭ですでに死亡しており、魂だけの存在となっています。
命のないオブジェクトに取り付くことができ、アヤツルことでギミックに干渉し、章ごとに発生する目的を達成していきことが出来ます。
様々なミッションを突破してシセルの記憶を取り戻すのがメインストーリーだが、基本的に誰かが章開始時に死んでしまうのでその死を回避するのが主な目的。シセルは死者の死の4分前に遡って運命に介入することができる。
章クリアごとにシナリオは進んでいきますがループものっぽい要素ともいえます。
重要なポイントは魂の移動できる範囲がとっても狭いこと。
狭い円状の範囲内のオブジェクトにしか移動できないので目的の物体に取り付くために様々な物体を経由する必要があります。これが一筋縄ではいかない要素が多く結構難しい。
後半に至ると複数のギミックを正しい順番で発生させる必要があり、謎解きの歯ごたえはかなりあります。
その分、謎解きの演出もオシャレなものが多く答えがわかった時の爽快感は保証できます。
ストーリー:主人公の謎から始まる骨太なサスペンス
はじめは主人公の存在も死者のチカラも何もかも謎だらけ。
正直序盤のストーリー自体は吸引力は強くなく、謎解き自体が面白いので進めていく印象が強いのですが、中盤を越えてキャラクターが揃ったあたりから物語が加速していきます。
バラバラに描かれていた章ごとの物語がどんどん繋がっていき、単純なクライムサスペンスではなくスケールの大きな物語に発展していく様は見事。
死者のチカラも荒唐無稽なものではなく物語的な意味づけもはっきりさせられている。ちょっとした違和感は須らく回収されるので物語には最後の最後まで期待してOKです。
一晩の物語と銘打たれているので終盤の引きが凄くて後半はやめどきを見失います。
キャラクター:愛すべきちょっとヘンテコなキャラクター
見た目のアクが強く、個性的 なキャラクター達は見た目こそコミカルなものの、しっかりと内面が描かれていて敵も味方も捨てキャラが存在せずみんな魅力的。特にワンコがかわいい。
モーション:ハイセンスなビジュアルとぬるぬる動くキャラモーション
DSとは思えないほど細かいフレームレートで書き込まれたぬるぬる動くモーションが非常に良い仕事をしていてる。
書割型の視点で描かれる物語とマッチしていて、ドラマパートはその解像度の割に演劇を見ているかのようなリアリティを感じ引き込まれます。
動きも相まってクセの強いキャラが多数
まとめ 8.9/10 謎解きもシナリオもぎゅうぎゅうに詰め込まれた一晩の物語
- 芸術的に回収される超一流のシナリオ
- 難易度高めな歯応えのある謎解きが楽しめる
- キャラ達がラブリー(特にワンコ)
もうかなり古い作品で携帯機出身のため映像の解像度的には正直ちょっと厳しめ。
だけどモーションはハイクオリティで、10年前とは思えないほど。
現行の脱出ゲームと比較してもここまでしっかりと作り込まれたものは中々ないです。
キャラクターデザインやビジュアルアートも超ハイセンス。
アドベンチャーパートやシステム周りの堅実さと、何より映画レベルの脚本がお見事。
ゴミ捨て場から始まった小さな(あえて悪い言い方をすれば)ショボい物語が、あれよあれよとスケールの大きな物語に発展していく様は圧巻。
見た目のポップさからは面食らうレベルで難易度は高めなものの、諦めなければクリアできないレベルではないです。このジャンルが好きならぜひ挑戦してみてほしい。
気になったら2章までやってみて!