南極ゲーム観測所

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【PS4感想】十三機兵防衛圏 本編ファーストインプレッション

 

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体験版から引き継ぎして数時間プレイしたところの印象です。

メインキャラクターは大体登場、おぼろげにストーリーの構造が掴めてきた…かな?くらいでの感想。

とにかく面白いので鮮度が高いうちに布教用の感想を置いておきますね。

 

序盤のネタバレは軽くあるので気にする人は回避したほうがいいと思われます。

 

スクリーンショット貼ってるけど、圧縮が申し訳なくなるくらい本物は美しいのでビジュアルが気になったらぜひ体験版やってみてほしい

ビジュアルに関してはヴァルキリープロファイルにハマった人なんかは完璧にやられると思います。初代の方ね。書き割り視点の様式美がある。

それに前も書いたけど、鉄のラインバレルとかグレンラガンの3部とか、ぼくらのとか、あとはビッグオーとか、ちょっと歪な世界観のロボットものが好きな人はもれなくブッ刺さると思います。

 

体験版の感想はこちら(ネタバレなし)

www.underpolar.com

 

 

ストーリーとボリューム感

ストーリーの密度はとんでもないですが、単純なプレイ時間としてはそこまででもなさそう。

とはいってもこのゲームは群像劇で、1つのゲームに6-7本分の物語のシナリオが詰まってるようなものだと思ってもらえれば分かりやすいです。
じっくり読み解きながら反芻すると、かなりの間楽しめそうではあります。

だいたいコンビやカップルの組み合わせがワンセットで1つの主題を軸とした物語があって、それが6-7本あるようなイメージ(もちろんプレイパートは13人ある)。

ただ意外なタイミングで意図しない名前やキーワードが繋がってくるので、
それぞれのストーリーラインが分離しているイメージでははない。

 

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カップリングの組み合わせに意外性があるので、恋愛要素には一切期待してなかったのに楽しめてる(というかあると思ってなかった)

 

ゲーム概要 自由度の高いシナリオ進行と究明編

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シナリオを進めるADVパートである追走編・RTSバトルである崩壊編が両輪。

ただ物語が複雑な上にいろんな視点が存在するので、それらを補完・整理するために究明編としてアーカイブを閲覧するモードがある。

最初は「ただのアーカイブに究明編なんて大げさな名前だなぁ」なんて思ってたけど、
あまりにも膨大な物語にこのモードは必須だったと納得。
物語を自発的に読み解こうとするこのモードこそがある意味で1番比重が大きいパートかもしれない。

プロローグが終わるとシナリオは自由に選択できるようになる

言ってしまえば一気に放り出される感じなんだけど、シナリオの続きが気になるところが多すぎるので戸惑いはない。
逆にどこから進めよう...!?あれもこれも気になるぞ…と迷ってしまう感じ。

そんな複雑な物語を消化し、呑み込むために究明編のキーワードをアンロックしていく、というのが基本的なこのゲームの流れ。

バトルを一気にやってもいいし、好きなキャラのシナリオを順番に読んでいくのもいいし、少しずつ各キャラのシナリオを見ていってもいい。進め方にはかなり自由度あり。

またバトルは一つずつ順番に解放されていく

個人的にはシナリオとバトルを交互にやっていってる。メリハリあっていい感じ。

 

バトル オマケではないリアルタイムストラテジー

おまけ程度の戦略性で退屈そうだ、と思っている人は安心してほしい。ぜひ難易度ストロングでプレイする事をオススメしたい。

 

序盤、敵のレールガンによりあっさり半数のキャラが沈められそうになったのでちゃんと各機兵の運用方法を覚えていくことに決めた。

全然オマケじゃなくてちゃんとタワーディフェンスしてる。効率よくスコアを狙うなら13人の機兵全員をリソース管理していく必要があって結構シビア。

 

逆にシナリオをサクサク楽しみたい場合はノーマルで気持ちよくクリアしていける感じ。カジュアルはあくまでRTSが苦手な人用の救済措置という感じ。

なにより、見た目がとても美しい。カジュアルでもアドベンチャーの延長パートとして問題なく楽しめると思う。

 

気になっているシナリオ・キャラ

先述の通り、自由度が高めなので人によって攻略順は多いに差が有りそうです。

沼にハマる人間が増える事を願いながらシナリオが特に気になってる推しシナリオの感想を書いていきます。

比治山隆俊 編

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戦時中、機兵を開発した科学者スパイを追いかけて1985年へ飛ばされてきた。

自分の時代にはなかった「焼きそばパン」に魅了されすぎて、もはや本人の代名詞にになりつつある。

男でもかわいいと思える実直で素直で抜けている、憎めない性格。

ノンケなのに女装男子に惚れてしまった挙句、まあそれでもいいかと思いつつある倒錯具合も属性盛り過ぎでずるい。

彼を生み出した時点でこのゲームの面白さは約束されたんじゃないか。とすら思えるレベルのいいキャラ。

焼きそばパンうまそう。ヴァニラウェアはメシがいつも上手い。

 

南奈津乃 編

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未来のロボットと出会って色んな時代を駆け巡るという1番分かりやすいジュブナイル感のあるパート。

ずっとブルマなせいで1人だけ映画のテンポ感というか、勢いが途切れない感じがある。はよ着替えさせたげて。

相方はロボットのBJ。また人間の相方は後述の三浦慶太朗でもある。

こういう一対一の人間関係の多様性みたいのが好きな人間には堪らない作品だと思う。

 

三浦慶太郎 編

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焼きそばパンと同じ時代から1985年へ。

戦時中の人間が近現代にタイムスリップした時の反応にお約束のギャグっぽさがあるけど、頭の良さが垣間見える。翻弄され続けるだけでなくアドリブ力が高いので見ていて気持ちいい。

実際に戦争を経験している彼と比治山のおかげで、戦うのが少年少女だけにも関わらず浮ついた感じになってない。悪い意味での少年漫画っぽさがなくて、ごく自然に話に重みが出てる。

全体的に見た目が瑛くんと被っててこんがらがる。なんかバトル中に似たようなこと言ってるので尚更ややこしい。

 

網口愁 編

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なんでもそれなりに出来ちゃう万能型プレイボーイ。

今のところ物語の背景が1番読めない。

記憶がないことを自覚している十郎と瑛くんに続いて彼も記憶がアヤしいけどそんなシンプルな話でもなさそう。

機兵に乗りすぎると記憶が飛ぶとほのめかされているせいで、誰がまともな記憶を保持しているのか分からないっていう謎の緊張感がある。

タイムスリップにより時代もシャッフルされてる上に、語りが順番でない訳で、その上記憶喪失により起点もあやふや、となればそりゃややこしいに決まっとる。

プロローグから周囲の人物を助けまくってるスマートなイケメンなので、逆に最後はめっちゃ泥臭くなりそうな気がしてしまう。

 

まとめ

シナリオ順をプレーヤーに選ばせるスタイルってストーリーに相当な自信がないと出来ない。
なのに面白い!やめ時がない!悔しい!でも続けちゃう!
そりゃこんなストロングスタイルだと開発期間掛かるぜ。というのが全体的な感想。

AAAタイトルとは違うタイプの物量で殴られてる感じ

アーカイブ閲覧だけの究明編や、シナリオ選択の自由度とか、パッと見ではゲーム性が薄いように見えるけど、全くそうではなくストーリーそのものがゲーム性に直結しているアドベンチャーらしいアドベンチャー
今までやってきた中でもトップクラスのアドベンチャーゲームだと思う。

 

この記事を書くためにwikiで情報確かめるだけでネタバレ踏みそうだった。こわかった!

これ早くクリアしないとぜったい踏むやつだわ。という訳で続きやってきます!